2012.2.28(火)
本編
仕事中の少々小腹が空いた時間帯のこと。
であえー
であえー
と言わんばかりに私が後輩の席に向かい、食物を物色していると、後輩がいつものことと諦めたように供する物を差し出す。
「これは、森永ミルクキャラメルではないか。懐かしい。貰っておこう。」
と言いつつ後輩から受け取り、一粒頬張ると、思いのほか美味しかったので、全部貰っておいた。
翌日も同様のシチュエーションで年貢の取り立てに向かうと、またもや森永キャラメルが後輩の机の上にあるのであった。 私は疑問に思ったことを訊ねてみることにした。
「貴様、キャラメルがそこまで好きだったのか?」と。
すると後輩は、これはパチンコの景品であり、中途半端に残った玉を清算するのにちょうどいいレベルのものなのだと説明をした。
なるほど。そういうことか。
「ならば、貴様の年貢はこれから森永ミルクキャラメルにし給へ。」 と、前日食べた森永ミルクキャラメルをたいそう気に入った私がそう命じると、後輩は驚愕の表情を浮かべそんな無茶苦茶なことあるかと反論したが、私は聞く耳を持たなかった。
しかし、森永ミルクキャラメルと言うものはさすがに続けて食べると飽きるもので、私は2日目に2包装目で飽きてしまった。
数日後、いつもと同じように後輩のもとに年貢を取り立てに行くと、机の上に森永ミルクキャラメルが8つほど積み重なっており、後輩は得意げな表情でこう言った。
「トニーさん、たくさん交換して参りましたぜ。」 私は間髪いれず、「それ、飽きちゃった。」と返すと、後輩は驚愕の表情で 「ひどい、せっかく交換してきたのに~!」と喚いたが、 知ったことか!もっと私の気に入るものを用意せい!と一喝した。
なんとも酷い話である。
解説
この頃のストレス解消方法と言えば、お菓子でした。おやつの時間になると職場近くのコンビニかスーパーに行き、お菓子を調達しては「まずいまずい」と毒を吐きまくっていた私でございます。
この「年貢」を徴収された後輩は」その頃からパチンコにハマりだし、「まだトータルでは勝ってますから!」というのが口癖で、最終的には負け越したそうです。
今では結婚し、子供も生まれた彼ですが、時々無心になりたくなると、パチンコ屋に足を運ぶというパチンカス魂をいまだに持ち合わせている熱い漢です。
なお、私はパチンコ屋の音と煙草の煙が嫌なのでやりません。お金ももったいないし。