レビュー日:2008.5.6(火)
内科医ウイリアム・ハーフォードは美人の妻と可愛い娘と共にそこそこ幸せな生活を送っていた。招かれたパーティーから帰宅後、妻のある告白から口論になり、解決せぬまま患者に呼ばれ外出をする。患者宅からの帰り、魔が差すように女性の誘いに乗るも、妻からの電話で正気を取り戻し、家に帰ろうとする。しかし、ふと立ち寄った店で、旧友から秘密のパーティーについて聞かされて…。
アイズ・ワイド・シャット
スタンリー・キューブリック監督の最終作。実家で見ようと思い持ち帰ったら、年齢指定がかかっていて、夜中にハラハラドキドキでみてました(笑)
監督の生前、自ら「駄作だ!」とか、「トム・クルーズとニコール・キッドマンにぶちこわされた」とか言っていたのもあって??あまり評判が良くない本作ですが、面白かったですよ。
途中でトイレに立ちたくはなりましたけど、飽きて別のことをしようとは思いませんでしたから。(映画がつまらないと片手間に掃除とかアイロンがけとかやってしまうもので。。)
サスペンスチックで、一歩間違ったら身の危険があったかも的なところもあるのですが、なにもないままに終わるので、そこに落胆を感じてしまう人がいるのかもしれません。
あとは、浮気心を告白しあった夫婦の話ぐらいの庶民的な話をちょっぴりスケールを大きく映画にしてみただけじゃないかとか。
どんな話であれドキドキさせて、ワクワクさせて、飽きさせない作品であれば、僕は「面白い映画」だと思うんです。そりゃ、文句は言いますけど(笑)
話題のシーンですが、カメラワークや映像がとても綺麗で、卑猥な感じがあまり感じられなくてすごいなと。
キューブリック監督の作品は濡れ場が無意味でないところが素晴らしいと感じます。
考察
映画を観た当初は「え?それで終わり?」みたいな印象を持っていました。その後、こういった非日常へ足を踏み入れてしまった作品を小説で読んでいるときにこの作品のことを思い出し、「あれでよかったんだ…」という謎の安堵感が襲ってくることが何度かありました。
しっくりきたというか、なんというか、物語自体の捉え方も昔とは変わってきているのだと思いますが、まさに大人向けな映画なんだと思います。原作を読んでみたいです。