レビュー日:2006.3.12(日)
Catching Tales
本作『Catching Tales』は「Everlasting Love」が映画『ブリジット・ジョーンズの日記 切れそうな私の12ヶ月』の主題歌に抜擢され、アメリカでの人気も急上昇したジェイミー・カラムのセカンド・アルバム。
歌手としての才能ばかりでなく、今回は作曲、ピアノも含めたトータル・ミュージシャンとしての資質を縦横に開花した作品となった。英国でシングルカットされた「Get Your Way」を含む14曲(日本版は+4曲)
某ブログでイチオシしていたオシャレ系音楽です。気になってタワレコに向かうとJAZZコーナーにて発見しました。イケメンだぁ!CD店分類はJAZZなんですね。国内限定版(価格が安くなってるやつ)を購入。JAZZコーナーで買うのは初めてでした。
なんて言ったらいいのでしょう。瑞々しく完成された楽曲が並んでいます。これは初めての感覚です。20代だと思えない完成度と20代特有の若さが織り混ざって聴きやすい味がします。それでいて、ずっとかけていても飽きない味がするのです。
ジェイミー・カラムの奏でるピアノには、同系統と考えていたルーファスウェインライトとは全く違った優しさと力強さがあります(ルーファスが悪いわけではなくて、全然違うってこと)。ピアノはジェイミー・カラムの声と混ざり合うように響き渡り、時に自己主張を強めるその音はコーラスハーモニーよりも絶妙なのです。
贅沢で素晴らしい曲が並んでいますが、アルバムのトータル性を考えるならば日本版ボーナストラックはいらないですね。贅沢であるがゆえのことなのでしょうが。
気になった曲
気になった曲をピックアップしてご紹介します。
Get Your Way
ジャジーなオールド感に加えて現代的な新しさも感じさせる1曲目。ジェイミー・カラムの音楽世界へようこそといった印象。ジェイミー・カラム曰く「当然かなり楽しい」
Nothing I Do
ピアノとドラムの絡みが楽しい、ジャズの要素を全面に出したポップな楽曲。お気に入りの1曲です。
My Yard
自分が好きなコードの音色がこの楽曲に含まれていました。甘さを排したビターなテイストです。ギターのザクッとした感触がたまりません。
総評
JAZZを敬遠している人は聴いてみるといいと思います。彼の音楽はJAZZという分類だけに留まらない音楽であり、またJAZZの既成概念を吹き飛ばしうる作品です。
考察
このアルバム以降、どんどん大衆に迎合するような曲が増えていきます。私はどちらかと言えばそっち(3枚目、4枚目)の方が好きで聴いていたのですが、久しぶりにこれを聴くといいですね!
教えてくれた人に申し訳ないので、絶賛するように書いていたのですが、全体はそこまで好きになれなかったんです、実は。でも、今聴くとすごくいいんです。いろいろな音楽に抵抗がなくなってきたからでしょうか。