レビュー日:2006.4.15(土)
Twenty Something
イギリスが生んだ大型ヴォーカリスト&ピアニスト、ジェイミー・カラムの記念すべき第一作。デビューアルバムながら、全世界で250万枚を売り上げたアルバムに、ラブコメ映画「ブリジットジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」の主題歌「Everlasting Love」を追加収録した完全版。
※オリジナルは2004年発表
「Everlasting Love」を聴くために「ブリジットジョーンズの日記」を見たのですが、全くこの曲が流れないのでどうしたのかと調べてみたら、一作目を見てたんですね。題名を「ブリジットジョーンズの日記2」にしておけよ!と思ったのは言うまでもありません。
某ブログでこの人の存在を知ったのですが、知れば知るほど、凄いなと思わせてくれる人ですね。音楽一家だそうで、よくグレなかったなと感心させられます。「ニルヴァーナ」が好きだとか「メタル」にはまったとかそれはちょっと抵抗したのかなぁと思わせられますが、自分の音楽の中に取り入れて「Jazz」として消化しているのは素晴らしいところだなぁと思いました。
「より自由な音楽の表現ができるフィールドがJazzだった」と言っていますしね。「決して自分のやっていることは新しいことではなくて、もともと自由なのがJazzだからそれをやっている」と。
セカンドアルバムの「Catching Tales」と比較するとファーストの方が黒くてちょっと驚き。ピアノスタンダードな曲をやっているので、曲調もしっとりしていてよりジャジーな曲が並んでいます。
ジャズスタンダード系が多いのですが、聴きやすくジャズってそんなに敬遠するようなものでもないなぁと思わせてくれることでしょう。歌唱法も枠にとらわれず様々なことをやってくれているので面白いです。
アルバム前半ではしっとりした曲を聴かせてくれるので、ティータイムにぴったり。ピアノとボーカル中心なのに飽きが来ないところも魅力です。
後半は実験的にポップな要素を取り入れた曲を並べ前半と後半で違った印象を与えてくれます。
気になった曲の感想
全曲ではありませんが、個別の曲の感想を。
What a Difference a Day Made
1曲目からじっくりと聴かせてくれる曲です。アルバム一曲目に来る曲がいいとそのアルバム自体が好きになることが多いのですが、これも1曲目にやられてしまいました。
これこそティータイムにもってこいです。緑茶でもいい(笑)
These are the Days
ジェイミー・カラムのお兄さん、ベン・カラム作曲の曲。1曲目に続き、しっとりとした音を聴かせてくれます。シャウトも聴くことができ、また軽快なところが魅力。
Next Year Baby
音がカッコイイ。ピアノの旋律がすばらしくいい音を出しかっこよすぎるメロディーラインに鳥肌が立ちました。ドラムとパーカッションの絡みにメロメロです。アルバム中一番好きな曲かもしれません。
Everlasting Love
完全版なのでこの曲が収録されているわけですが。よくもなく、悪くもなくかなぁ。某ブログに「日本人受けしそう」と書かれていたのですが、賛同です。ロック系の音を聴いていたりポップ職人のポップを聴いていると、ちょっと盛り上げ方に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
High and Dry
Radioheadのカバー曲。この曲好きですね。トムヨークよりうまく歌えてる気がします。アレンジをあまり加えていないのでRadiohead好きも納得の仕上がりです。
総評
このアルバムを聴いてるとジャケットのせいもあってか午後から夕暮れ時が思い浮かんできます。ですから個人的にはその時間帯に聴くのがオススメです。セカンドを午前中に聴いて午後はファーストを聴く。
セカンドアルバムのレビュー
最近、新しく聴く曲が欲しいと思ってる方々。ジェイミーカラムのアルバム、2枚合わせて購入してみてはいかがでしょう?
考察
それまで、ギターロック的なものばかり聴いていたので、とても新鮮に響いた記憶があります。ちょっとおしゃれ風な音楽が知りたくなったお年頃だったのかな?これを聴いて以降、ギターが無い音楽に抵抗がなくなりました。
この当時は1枚目の方が好きだったんですけど、今では2枚目も好きです。4枚目まで通して聴いても飽きないぐらい、ジェイミー・カラムは今でも好きで聴いています。好きならそれ以降も追えって言われるかもしれませんけど…。
ある時から、好きなミュージシャンの新譜が出てもすぐに購入しようと思わなくなってしまったんです。購入してもすぐに聴かないこともあるし。これが、年を取るということなのでしょうか。このアルバムとは関係ないですが、そんなことをしみじみ思ってしまいました。