結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

TRICERATOPS

 

TRICERATOPSのデビューアルバム

 

レビュー日:2005.6.1

 

 

TRICERATOPS

 

勢いで仕上げたらしいが、素晴らしいセンスを持つ和田唱の曲は勢いだけで片づけてしまうのはもったいない。ちなみにギターは1本で取り終えたらしい。レスポール。スリーピースバンドと思えないギターサウンドが堪能できる。

 

えー、日本スリーピースバンドの最高峰トライセラトップスです。だって、ライブ3人でやっちゃいますもの。サポートつけないですもの。それでグルーヴをつくりだすバンドなんて…。みんなサポートつけるでしょ、サポートつけるのが悪いんじゃなくて、つけてるバンドはスリーピースって感じがしないでしょ?バインだって今3人ですけど、サウンド的には5人だし。

 

Vo.Gのフロントマン和田唱氏がほとんど作詞作曲をして、ハッハーンってやっちゃう。彼はビートルズストーンズ、マイケルジャクソンといった王道を聴きあさり、できあがったのがトライセラ!ライブでのギターパフォーマンスは圧巻の一言!なかなか謎の発言も多いが、歌詞を見ると迷ったりして「こうなんじゃないかな?」って控えめな一面が垣間見えたりします。

 

しかし、彼だけで成り立つものではありません。彼の暴走を止めて、きれいに世界を創り出す人がいなければいけないのです。その役割を担うのがドラムの吉田佳史氏とベースの林幸治氏(たまにつっぱしっちゃう)でございます。このグルーヴはリズム隊の2人の活躍と和田さんの突っ走り気味ギターが上手く調和してできあがるものでしょう。

 

トライセラとの出会いはサードアルバムが出たときだったっけ?(中3のときかな?)「going to the moon」がポカリスエットのCMで使われていて、気になったんですけど。「あのバンドなんて名前だっけ?」っていうことでCD見つけられ終い。で、サードアルバムが発売した頃、TSUTAYAにいったら特集コーナーにおいてありまして、あぁこのバンドだったのかと即買い。

 

でセカンド、ファーストと買いあさったわけです。

 

えー、ここまで(2005年6月現在)トライセラ聴いてきて色々やったなぁと…。あっち行ったりこっち行ったりしたなぁと、和田さんの表情が思い浮かんでなかなか面白かったですが。で、原点はこのアルバム。リフをつくってつくってノせるノせる…。

ということで感想を。

 

Two chairs

お気に入りLv6

 

最初期の和田氏の歌詞には別れたやら、つきあったやらメディアやらとても身近すぎる事柄が出てきますね。それにのせてごりごりのリフでおすところが聴く人の心を掴んだとかないとか。

 

演奏技術とか、歌唱力とか今とは雲泥の差なのでふれませんが、曲調がいい。リックスで原点回帰して再び評価されたのはやっぱりこの頃からのファンがずっとついていたって事なんですかね?

 

この曲はストーンズライクな曲調でございまして、なかなかノリのいい曲だなと。コレ聴いてトライセラがどんなんかわかるっちゃわかる曲になってます。

 

彼女のシニヨン

お気に入りLv5

 

題名なんだろうって思ったらああ、そういうことねと、ほんと身近すぎる。日常。

 

コーラスが入ってるのが面白い。けどあんまり好きなリフじゃないんですよ、あとメロディーも。これぞ勢いって感じにもなってるし。

 

オレンジライター

お気に入りLv6

なんかこの頃の和田さんって自分は彼女に振り回されてる、とか2番目の男の位置にいる気がします。俺についてこいじゃなくて、付き合えたら付き合えない?みたいな

 

リフが軽快じゃなくて中途半端に重いのが、グルーヴを上手く生み出せてないと思うんですが、サビの独特なメロディーが大好きです。「はやいーうちー」ってとこも好き。

 

ロケットに乗って

お気に入りLv7

 

これはかなりいいです。ライブでやったときのカッコよさっていったらないですね。イントロはトライセラには珍しくエフェクターフランジャー)使ってるんですがなかなかロケットっぽくていいかと。

 

この曲はなんだろ、全体通して響き渡るギターの心地よさに尽きると。ロケットって言ってもアミューズメントパークのロケットを連想させるところが和田唱マジック

 

復刻ジーンズ

お気に入りLv6

 

この軽さいいですよね、歌詞もなかなかニヤついてしまうことを歌ってるし。この曲聴いてジーンズ買いに言った思い出が…。毎日はいてましたね、うん あげちゃったけど。自慢できる代物にならなかったけど、いいかんじだったかも。

 

Raspberry

お気に入りLv10

 

もう、演奏の技術とか関係ない。いい曲はそれだけでいい!とかく様々な方面でとりあげられたとか。トライセラのデビュー曲にして今でも根強い人気を誇る最強の曲。ライブでやられちゃったら踊るしかないでしょうね。踊れるロック。歌詞はまぁ、和田歌詞なんでおもしろいっちゃおもしろい「誰にも触れさせたくない」ですもんね「誰にも触れさせやしない」じゃなくて

 

とにかく何がすごいかって、ずっと同じリフで展開されていくからでしょうね、しかもこのリフがいつの間にか頭でループしちゃってて、ラズベリー

 

さらにギターソロまでついてくるという言うことナシの、みんなで歌って踊ろう曲。

 

Star Jet

お気に入りLv6

 

オレンジライターみたいな感じ、中途半端に重いので、グルーヴがたまに崩れる。でもサビがやっぱりよくって、きいちゃうなーと。

で、ロケット→スタージェット。乗り物系

赤いダッフルコート…、ってかダッフルコートはあのころが流行だったんですね、今じゃなかなかいませんわ。

 

プレゼント

お気に入りLv8

 

初めの歌詞で、友人が「なんかいやだなぁ」といってました。貢くんジャンって。まぁ確かに期待させたりする気持ちは分かるんですが、プレゼントあげすぎじゃんっていう。で、何か未練あったり、ポップな割に後引いてる感じが何とも言えませんね、うだうだしちゃう男の心境。

 

でもメロディーは大好きですね、ドラムの音がいい味出してます。焦ったり余裕ぶってみたり、思い出すなぁ。

 

アイ・ラブ・エスカレーター

お気に入りLv8

 

リフからしてまた重い曲か?とか思ってたら、これはいい感じに重くて「これは期待できるな」って思ってたらきましたね、この重さから突き抜けるサビのまったりポップさで鳥肌が立つぐらいいい曲だなと肌で感じました。

 

うざったいってくらいベタベタされたかないですけどね、ひとによってはどうかしらん。エスカレーターって言う身近なものを歌詞に入れてるのもなかなか愛着が持てますし、なによりそのかわいさが女性に受けるのだと思います。

 

「ちょっと考えた…」って所からサビに入る心地よさは最高です。

 

My Skywalker's T-shirts

お気に入りLv7

 

これはかわいさ全開でしょうね、イントロの柔らかさからもう、メロメロになる人がいると思われ…。

多くは語りません。宇宙の彼方…

和田ワールドもかなりキてます。

 

総評

ラズベリーはきいておいて、とりあえず他のアルバムから取りかかって、好きになったらこれを聴いてみるのが良いかも知れませんね、聴き方としては。コレ始めに聴いて、ええっ?って思う方もいらっしゃると思いますので最新アルバムかリックス聴いて気に入ったらコレを聴くと、深みにはまれると思います。

 

ちなみにボーリングピンのジャケットなので、CDはボールになってます。で、裏ジャケが若ーかったなぁ…

 

解説

数年前に開催されたGRAPEVINEとの1stアルバム再現ツアーでこのアルバムをライブ体験したのですが、とてもいいアルバムだったのだなと改めて思いました。GRAPEVINE主催な感じですが、その日はTRICERATOPSの方が遥かに良かったです。

 

TRICERATOPSの好きな曲投票みたいなものがポッドキャストかなにかであって、それの1位が確かRaspberryだったんです。デビュー曲が一番って凄いなと思いました。それと同時にデビュー曲はある種の「呪縛」なのかなとも思いましたが。(それに比べて、GRAPEVINEの「そら」はねぇ…笑。好きですけどね。)

 

この後、将来を嘱望された彼らが思い通りに描いた道を辿れず、ドロップアウトしそうになりながらも、現在の「踊れるロック」の境地に辿り着くことになります。ファンとしてリアルタイムで体験した身としては少し辛いものもありましたが、少し離れた今、改めて追体験するときっと楽しいんだろうなと思います。