結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

Circulator / GRAPEVINE

 

 

2005.4.27(水)

 

 

 

Circulator

 

GRAPEVINEの4thアルバム。
先行シングルの「ふれていたい」でなんかちがうな?と思ったり
「Our Song」ではいつものだと思わせてくれ
「discord」もなんかちがうなと思い
「風待ち」ではこんなのもつくれんだと思いました。

 

シングルでもこんなバリエーションが多いとアルバムとしてどんな形のものができあがるんだ?と、得体の知れないものみたいな恐怖をかかえつつ、発売3ヶ月後にレンタルしました。統一感ないんだけど、循環してる。ここいらで今の怪しーいライブ題名が思い浮かんだんですかね?臓器とか…循環ですもんね。

 

さらにこのアルバムはリーダー西原氏が不在(ジストニア)により、まとめ役が居なくなってちょっと恐くなったって言うのもありました。あの3人だと暴走しそうで(3ヶ月待った末レンタルの一つの理由)。
個々の演奏技術が熟し、アレンジ能力も身につけた本作!田中氏のボーカルはまだ過渡期ですが、それでも前作より上手くなってます。
ということで感想

 

Buster Bluster

お気に入りLv7

 

「おお、バスターお疲れっ!」

と何度友達に言おうと思ったことか…(理解されないんでいいませんでしたが)、ずっと頭の中循環してましたバイン語。
この曲、いつもと違う雰囲気だなーと思ってたのは曲調だけじゃなくて、リズムが3拍なんでグルーブがちがく感じたんですね。で、なんか脱力した歌詞に、男気サウンド。インストで決めてもいいんだけど…コーラスやっちゃったみたいな、こんなの大好きです。
バンドで合わせようとしたとき、ドラムが3拍だということ伝えてるのに4拍でやったのでぐだぐだでした、自分のギターもぐだぐだでしたが…。


壁の星

お気に入りLv6


最初に聴いたときはなんじゃこりゃ?と、全然分かんなかったんです(っていうか飛ばしてた)。だっ
て、わけわかんないじゃないですか、民族音楽っぽくなるんかな?って思ってたらいきなり「しばりつける」ですよ?で長くディープな世界が…。
でもしばらくすると、この曲すごいカッコいいことに気がついたんですよ。メロではアコギの響きが電子音?と絡み合って星のイメージが浮かんできて、キーボードと混じり合って夜空が思い浮かぶ。で、伸びやかに歌う田中氏のボーカル、これだけで十分満足なのに、サビでエレキ&ノイズ全開で心地よさをぶっ壊す、この爽快感がたまらないです。田中氏のボーカルもよし。SUNの続きみたいな構成。でSEAに続くと…


discord

お気に入りLv5

 

イントロからファンキーな感じで、メロでのはずしっぷりがいい。サビはそれなり。歌詞が突き抜けたのを感じさせますね、reverbから続くこの流れ。ギターのジャキジャキっぷりもいい。が、しかし何かもの足りないんだよな~。グルーヴがひねりきってないんだか、構成がありきたりなのか。プロモで見るとの曲良いって思うんですけど


風待ち

お気に入りLv7


田中さんこんな優しい歌い方できたのね…と結構感動。アコギを使ったある意味売れ線の音使いなんだけどそうならないひねくれぶりが素晴らしい曲。コードワーク然り、スライドバー然り、コーラスワーク然り。ドラムは亀井さんが叩いているんだけど、バラ取りしていて、暖かみを微妙に取り去って、その機械的なとこからも切なさを出している。

単調な曲にきこえるとかいってんじゃなくちゃんときかんかい!
って言いたいです。阿呆

ただプロモが笑えるというか、なんというか…


lamb

お気に入りLv6


最初好きだったんですけどね、最近は好みが変わったんだかあまり聴かなくなりました。いい意味ダークというか、羽根のプロモででてきたような部屋と豚?が浮かぶんですよね、子羊なのに。
スロウよりダークで、スロウより突き抜けず、これも循環してる。文学的なメロの歌詞とメロウなサビのメロディーがうまく融合した曲。

 

Our Song

お気に入りLv10


ラヴィスのwriting to reach youに似ている感もありますが、あの曲はOASISの曲にインスピレーションをうけたそうで、TRAVIS OASIS GRAPEVINE三者間でインスピレーションが循環したということで勝手に解釈。


で、この曲はシングルなんですけど、シングル初の田中氏作曲!「納得いかなければシングルとして出さない」と自分に重圧をかけて書いた力作だそうです。で、だいたいそういう曲って力入れすぎたとか、気づいたらよくわからない曲になっていたとか逆の方向に転ぶことが多いんですが、この曲の場合大成功と言っていいでしょう。

 

歌詞も曲もクオリティの高さに驚かされます。スネアを中心にしたドラムが刻む音と、ギターが16ビートで淡々と刻む音とで、素晴らしい世界を構築。で


ぼくらはねぇ

田中さぁぁぁぁーん(泣)

 

ぜひ一聴、毎日聴いて…
プロモは恐いです。夢に出てきそう…


(All the young)Yellow

お気に入りLv6


ふれていたい系の歌詞に乗せる強烈なファンキーグルーヴ。でもちょっと重め。サイケな感じですよね、気づくとあのギターのフレーズが頭の中で循環していて、もしかして?って。
ライブ映えする曲だと思います、scareの続編っぽく。


フィギュア

お気に入りLv6


サイケ&レゲエテイスト。トライセラのpretty wingsもレゲエテイスト。共通点は飛んでいくこと。あっちは飛び立つけど、こっちはねぇ…。と言うディープな世界が構築されています。濃いっ。
で、レディオヘッドみたいに重量感が無く霊のように漂っている雰囲気じゃなくて、重量がある。それで、あんまり聴きたくならない、紫とピンクの世界へようこそ。僕は壊してしまいたい…。


ふれていたい

お気に入りLv7


突き抜けてていい!ファンキーファンキー。で、微妙な若さ(このアルバムから後はあんまりでない)。歌詞が言語感覚を大切にして、なおかつリズミカルになってきたのはこの曲あたりから。はねているギターリフがカッコイイ、でキャンキャンならす。これカラオケで歌うとうまくいかない…っていうか、カラオケはグルーヴが違うらしく別の曲にきこえる。

プロモは面白いです。なかなか


アルカイック

お気に入りLv6


南行きの音を発展させて淡々としたブルース?何気に気怠い感じもいいですよね。ただ、最後にちょっとしつこくなってきっちゃうのは、淡々としてるんで仕方ないのか。
何か音を決めて聞き込むのもよし、全体を捉えるのもよし。こんな曲が欲しかったと思う人も多いはず。


波音

お気に入りLv6


なんじゃこりゃー!?と初めて聞いたときに思いました、あれ?っていう壁の星みたいな感じ。歌詞はとってもカッコいいです。こんな曲今まで無かったものなぁとしみじみきいてみるのもいいですが、何となく歌抜きで聴いてみたいのは自分だけ?歌が悪いって言うんではなくて、映画のサントラに入ってそうな曲なんで。夏の夕暮れもしくは星が出始める頃のイメージ。題名通り、海ですね。壁の星と併用しても良いかも。

忘る


B.D.S

お気に入りLv6


ライブ映えする曲。CDで聴くとツインドラムがカッコイイ!でもライブで聴きたいと思ってしまう。ドラムで満足できる曲です。おお、なんか対決してるみたいっ!こうきたらこう返すかって。
で、気づくと終わってるという…。悪い曲じゃないですよね。グルーヴも独特のものだし、自分のバンドでやったら「なんじゃこりゃ?」となってしまいましたから。ドライブ?ですかねブレーキダウンシンドローム
ギターソロの途中のギターだけになるところが鳥肌です。
で最後にキーボードが入りゆったりとしたインストを噛ます。ライブでききたいーーーーーーーーっ!

 

I found the girl

お気に入りLv7


でB.D.Sで高まって終わりかなとおもったら最後にぶっとばすのがバインらしいところ。この曲はなんかビートルズって感じですよね。特にどの曲に似てるって言う訳じゃないんですけど、ラバーソウル~リボルバーにかけての雰囲気がします。
ゆったりとしていて、遊びがあって…(題名からやっちまってます)。これ循環しやすいように3拍の曲です。最初と最後をあわせる事で循環しやすくしてるんですねと勝手に解釈。
コーラスワークが最高。真似できないですね、難しいというか、恥ずかしいというか。
ギターサウンドでここまで行けるのはさすがって感じですよね。最後にかけてどんどん各パートがカオス化していって、フェードアウトで終わり…じゃなくてBuster Blusterへ戻る。
歌詞は馬鹿馬鹿しく…。

 

総評


一見とっ散らかっているものをひとつの大きな説得力でまとめる
とメンバーが語っていましたが、その試みが成功したかって事になるとどうでしょうね。確かにまとめた感はあるんだけど、まとめきれてないっていうか(リーダー不在を引きずっているのか)、アルバムが重いんですよね、全部通して聴くのがなかなかできないというか、途中でおなか一杯になっちゃうというか。

 

だからアルバムとしては自分はあんまり好きなアルバムではないですね。技術もまだ過渡期だし、実験作的色合いも強いですし。ただ個々の楽曲は素晴らしいです。通して聴くのではなくて、一つ一つ聴くのならおすすめです。

 

考察

このアルバム、全然聴きなおしてないです。まず、聴きなおしたいと思わない。当時はOur Songがお気に入りだったのですが、今はそうでもないかな。

 

 

 

社会人になってから行ったライブで「ふれていたい」を聞いたのですが、それは物凄くかっこよかったです。ああ、これがやりたかったことなのかな?と思いました。

 

たまたま「スロウ」とか、「光について」とかが売れたので、「メロウなバンド」という評価がついてしまったけれど、「そんなことはない」ということをメンバー自身皆思っていたようなことをFCの会報で読みました。

 

いや、まさにその通りだなと思って。でも、当時のファンとしてはその「メロウ」を求めてしまう。だから、「メロウ」じゃない曲は「これはバインじゃない」という声が出てしまうような、そんな状況だった気がします。いや、誰かと話したわけではないんですが。

 

そして、この後、リーダーの西原さんがジストニアが治らず脱退する運びになり、ますますデビュー当初からのファンは「混迷」していくように感じたのではないでしょうか?全然そんなこと無かったのでしょうけど。