結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

Lifetime / GRAPEVINE

 

2005.2.25(金)

 

 

 

Lifetime

 

GRAPEVINEのセカンドアルバムです。


数年前のこと

サードアルバム「Here」を借りてしばらく聴いていた頃。
新作「Circulator」発売の情報を耳にして、
別の作品も聴きたくなっておりましたが


「別の作品はつまらないかもしれない。」

と思ってしまい、聴きたいんだけど不安な状態でありました。

 

それでも新作を聴く前に前作を聴いてみようと思い立ち
「Lifetime」をレンタルで良かったのですが、
中古CDショップにて見つけたので迷った末に購入しました。

買って良かったです。多分買わなかったら…借りてたか。
これを買わなかったらバイン今まできいてないかもしれません

(どうせきいてたかも)。


MDで友達に借りたことはあったんですけど、
その時はちゃんと聴かなかったので全然覚えてなくて、
CDも見たことなかったので、割と新鮮に手に取ることができました。

このアルバムはランキングで上位だったということで彼らの出世作になるんですね。
売れた割には、「Here」のように音は多くないし、
リズムも淡々だし、売れ線なわけではないと思うんですが、売れたんですねぇ。
田中氏の文学青年っぷり爆発(なんのこっちゃ)


演奏、歌唱の技術は、今と比べるとそりゃ今の方がいいんですが、秀逸です。
ただ、聴く人によっては、一度聴いて「どれも同じような曲」と判断するかも知れません。
聴き込めば違うんですけどね、それはどんな音楽でも一緒か。

 

ということで、レビュー?を

 

いけすかない

お気に入りLv7


西川兄貴の親父ロックはここから始まったんですね。
いや、ここから形にしてきたのか。
ロックというか、R&Bというか、
シンラインでキャンキャン、カジノでギャンギャン鳴らしてます。

メロディラインも親父ロック!
微妙にひねくれてて慣れてくるとたまらなくなりますね。
歌詞はひねくれてまして、まだそれで、
ひねくれきれてない若さっていうのが演奏の方に垣間見えます。

「まだ期待してますよ」

 


スロウ

お気に入りLv7


メロウ。
当人が「すごいのができた」とかいってたやつですよね、確か。
いやーどんだけすごいのよ?ってきいたら

「へ?」

イントロ音が違いますねぇ。
でもいつもと、ちょっと違うのか?Hereへ向かわせたのはこの方向性?メロウですね。
メランコリックな感じなのかな?紺より青い青って感じ、亀バインの色。
亀井氏はこれ作ってなんか掴んでますよね。

歌詞のレベルはすごすぎる。
この歌詞に染みいる人が
そして流される人がどれだけいる事やら…。


SUN

お気に入りLv5


最初はこの曲がこのアルバム前半で一番好きだったかな。
今聴くとちょっと物足りない感じがするんだけど。田中氏の英語はかわらーず。

静と動の対比をまだ使えきれてないよな~。
って、ノるんだかノらんのだか微妙なとこ。
次の曲の序曲になってたりして?

 


光について

お気に入りLv9


「スロウを超えた」と田中氏がおっしゃってたような気が…。
当人が超えたって言ってりゃ超えたんでしょうね。
どっちも名曲。これ以前でイントロでこんなに鳥肌が立つやつありますか?
こんなに期待させてくれるのありますか?メランコリックさ、消え入りそうな光。

イントロは1級品でしょうね。光。

展開は最高。メロディラインはバイン独特のものでしょうね。
田中氏の声を生かしきってる。
そして通り越してく、光は目の前から消えゆく。
ここにいるのは自分たちであるから。Hereへ続く。
光から別次元へ、精巧な歌詞。

これは売れんとまずいだろう(ファン視点)。
単品で聴いてよろしくいただけます。

 


RUBBERGIRL

インストです。インストなので、コメントしにくい…。
多分このインストによって、このアルバム3つに区切られてると思うんですが…、違うかな。
爆音鳴らすんじゃなくて、ざっくり切ってく感じのインスト。

 


Lifework

お気に入りLv5


アルカイックとはまたちがうか、全然違うか。
はじめこれめちゃくちゃじゃない、音楽になって無いじゃないって思ったんですけど、
ちゃんとなることはなってますね、でもなんか違和感あるんだよなぁ。
最後になるとまとまってくるんだけど。

優しくなれましたか?

 


25

お気に入りLv6


どう読むんですかね?そのまま?英語?ちがう?
疾走感あるんだけど、ブレーキ踏んでるー?
ソウルファンデーションぐらい声高いんかな?

Scareの原作(っていいかたはおかしいか)?
この頃の田中氏の声はまだ細いので、それがいいって言う人はいいんだけど、
細くてダメって言う人には酷評されますね。

終わり方が面白い。意表をつかれた感じ。25ってそんな感じなんですか?

 
青い魚

お気に入りLv5

 

カバー曲です。原曲は聴いたこと無いのですが、これバインが作ったんじゃないの?
とか思っちゃうような仕上がりです。
盛り上がるところもあんまり無くて、んー。でも音が好き。青い海を青い魚が泳いでおります。

 


RUGGERGIRL No.8

 

またインストです。微妙に名前が違うんですね。ラガー?亀井氏?ガール?
意味深な題名でございます。後ろで田中氏がなんかいってんだけど、よくわかりません。


白日 

お気に入りLv7


最初、白目とよんでしまいました。
疾走感あふれる、シングル曲。

プロモをみたら不気味なんですが、微妙に面白かったです、田中氏。
メロウなんだけど、なんか胃がむかつく感じがします。

ギターソロも短くて、シングルだからなぁと思ってしまいます。
さて、この曲は歌詞をハッキリ言ってる感じがする、初期にしては。
歌詞もなんか、若ーいんだけど、何かに駆られてる不健康な若さを表現してるみたい。

 


大人(NOBODY NOBODY)

お気に入りLv7

 

リーダー西原の曲。
リーダーはひねくれおっさん子供らしく、オマケを商品にした感じの曲を作りなさる。
初めは今までとの音の違いにモノクロームの情景を思い浮かべました。
これ好きですよ、結構。

アコースティックギターの音を、アコギアコギさせたくないといって、
「これがいいんや。」とリーダーが…この録音を選んだ、かエフェクトつけたかどちらか。

田中氏の歌詞も「大人」をどのようにとったか知んないけど、意味深なやつでして。
これは、確かシングル「reverb」のカップリングに(大人向け)の大人があります。
こっちのアレンジも面白い。
「リーダーはこっちがいいッていったけど、俺らはこっちがいいんねん」
とかメンバーの反発を押しのけてリーダーが今アルバムに入れたため、
メンバーお気に入りの方はシングルのカップリングになりました、って話だったら面白いのに。

大人向けも面白いですよ

  

望みの彼方

お気に入りLv10

 


いやいや、これはほんと傑作ですよ。

傑作。

ざーーーーーーーーっっっっっーーと
鳥肌何度たったかなぁ。

どんどん展開されていく、音の世界に涙する人もいることでしょう(大袈裟?)。
西川さんはこれだからこまる。ひねくれたの作ったとおもったら、こういうのも作っちゃう。

とにかく、いいわ。

歌詞見てまた鳥肌。

リピートでまた鳥肌。

今ライブでやってくれたら、泣きますね。
歌い手の感情も変わってきてるだろうし、その変化の過程もかいま見れるだろうし。

 

HOPE(軽め)

お気に入りLv7

 

感動したまま終わらせないのがバインの憎いところ。
ほとんどのアルバムそうでしょう。
余韻に少ーしだけ浸させてから、ディストーションごりごりの田中氏の曲でございます。

たばこかよっ!ってつっこみたくなるんですが、
いやもう、ムード壊しにかかってます、たばこの煙みたいに。
口笛登場。

シャウトはちょっと弱いんで、なんかエフェクトつけてます。
でも爽快ですよ、ラストがこれでいいわ。
これなかったらこのアルバムは、感動したいときにしかきけないですから。

で、ラストにオマケが大人ですか?いや、ちがうな…副題?

 

で、リピート再生開始…。

 

考察

 

 

2014年5月に渋谷AXでこのアルバムの完全再現ツアーが催されました。私はこのアルバムと全く縁が無かったようで、ファンクラブに入っていたにもかかわらず当選しませんでした。実はそんなに興味が無かったからいいんですけどね。

 

後々発売されたこのブルーレイを見て、「見に行かなくても良かったな」と改めて思いました。「退屈の花」の再現ライブ同様、やはり、退屈だったのです。

 

young.tonymctony.com

 

この記事を書いたとき(2005年)こそ絶賛していますが、13年経った現在(2018年)改めて聞いてみると、そこまでではないんですよね。今と比べたら全然。「光について」は特に古臭く感じてしまうし、その他も小粒だなと思ってしまう。唯一、望みの彼方は今でも好きです。

 

どうしても、セールス的に一番売れたアルバムという呪縛が、現在の私の評価を辛口にしてしまうのか(今、物凄いもの作ってるぞ!という意味で)、単純に好みが変わったのかは分かりませんが、GRAPEVINEの代表作とは呼びたくないアルバムです。