結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

KING OF THE JUNGLE / TRICERATOPS

 

レビュー日:2005.7.27(水)

 

トライセラトップス21世紀最初のアルバム。自分達のロックに磨きをかけ、さらなる高みを目指した4枚目。「もっと野性に…、もっと自分をさらけ出したい」という和田氏のコンセプトのもと作られた。ライブ感そのままの楽曲から、サイケなサウンドトライセラ節に仕上げた楽曲、さらにキーボードを使った実験的バラードまでバラエティ豊富な全12曲踊れるロックを目指した「Groove Walk」資生堂CMソング「Silly Scandals」ドラマの挿入歌になった「Fall Again」さらに、ベース林氏の曲「Listen」を収録

 

 

 

KING OF THE JUNGLE

えー、自分としましてはトライセラ史上一番聴かなかったアルバムでございます。CD買いにいったとき正直ひきました、ジャケットに。売る気あるのか!!!和田ファンじゃなきゃかわねー!ジャケ買いを狙って無いジャケットにこのアルバム、そしてトライセラ自身のセールスはどうなっていくんだとCDショップで心配してしまいました。

 

あと、紙ジャケなので収納に苦労した(笑)。あと、さらに打撃を受けたのは中の写真です…。救いは和田氏の全曲解説があったことかな。

 

これがまぁ、エピックラストのオリジナルアルバムになったわけです。即ちトライセラファーストステージはここまでと解釈。

 

正直にいいますと、ベストが出た際、セールスも技術的にも、もう伸びないだろうなぁ、ネタ尽きたよなぁと思ってしまいました。移籍第一弾「Dawn World」の不評&ファン離れは、「俺等だけの音楽を築き上げる!」「ロックをさらなる高みに持っていく」と豪語していたのに、ネタ尽きて別の方向に走ったなー!という憤りがファンの間にあったからだと思われます。

 

最終的には「もう、ロックにはこだわらない」みたいなこと言ってましたからね。でも、「Dawn World」は好きです。今更言うのも何ですが、いい方向に向かってるって思えましたし、曲聴いてると充実してた感じが伝わってくるんですよね。コンセプトアルバムでもあったし。ジャケットワークも素晴らしかった。

 

詳しくは「Dawn World」の感想記事のためにとっておくってことにしましょう。ということで感想を

 

King of the Jungle

お気に入りLv6

 

タイトル曲だしすっごくカッコイイ曲なんだろうなぁ…と期待していました。

 

再生すると…

おお、ジャングルのSE?なんかいい始まり方だぞ

year!!!!!

 

弱くないか?と思ってしまいました。

 

ギターリフはそれなりにいいリズムを刻むし、それに絡みつくベースがうねってていい感じの曲なんですが、出鼻をくじかれた感じで、あんまりいい感じで聴けませんでしたね。あともっとドラムがタイトな音してればもっと変わったかもしれない。

 

解説でも和田氏が言っているんですが、「ハーモニーってともすれば甘くなっちゃうけどすごくうまくいった。」この点はうまくいったと思いますよ。ただし、ジャングルという割にはアタックが少ない気がするんですよね。

 

歌詞は…いっか…

あとツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」の影響受けてるんでしょうか?あの音は。

 

Silly Scandals

お気に入りLv8

 

サビのメロディーととイントロ&メロのリフが最高にかっこいい。でも、歌詞がなぁ…あんまりかっこよろしくない。しかも歌詞が結構よくきこえちゃうので、うーん…。と悩むこともしばしば。

 

ちなみにこの曲の解説面白いです。はじめの1行同感です(笑)

 

摩天楼

お気に入りLv6

 

くるりの「バラの花」を連想させるんですよ、この曲。なぜか。メロのしっとりとしたギターリフとユニゾンハーモニー大好きなんですけどサビは最後しか好きじゃないです。最後は2メロディ(ガテマラで使った手法)なんで面白いなって思うんですが。サビで突き抜けたかったんだろうけど、突き抜けきれてない。だれてる感じがしちゃうんですよね。あと2度目のサビの後の盛り上がるとこ。あそこの歌詞は違和感なく聴けるんだけど、なんか好きになれないんだよなぁ。ありきたりというか、つまらない。

 

解説を見ると和田氏のこの曲を作るときに得たインスピレーションが、うまく昇華されてないなと思いました。

 

エメラルド

お気に入りLv5

 

和田氏はキーボードをこの曲に取り入れました。初の試みです。雰囲気出すにはうまくいったと思いますが、曲はあんまり好きじゃないんです。この時の経験から現在の秀逸なメロウソングが作れるようになったんだと思いますが。ただ、こういう曲作ってもだらけないところはドラムのおかげでしょうね、さすがヨシフミさん。

 

解説を見ると大切にしてきた曲らしいですが…、作り手と受け手の思惑は必ずしも一致しないと言うことで。

 

Hotter than Fire

お気に入りLv6

 

アルバムの楽曲中初期の段階でできた曲だそうです。まぁ、トライセラサウンドなんですが。リフあり、Yeahあり。とくにこれといった感想を持てないのがこの曲。しいていうならば「燃えてる炎より…」よりもっといい表現なかったんかい(笑)!ってとこでしょうか。

 

あと和田さんのギターソロにはこの曲みたいな感じのが多いんだけど(勿論それしか弾けないわけじゃなくて、彼はオールマイティに弾けるわけですが)、僕もジャムってる時はこんな感じのばっか弾いてます。ってか、こういうのしか弾けません。

 

Fall Again

お気に入りLv6

 

この曲を聴くと原田泰造が思い浮かぶのは僕だけでしょうか?ドラマの主題歌になるということで、第一回目は見たんですが…

 

あってなくね?

 

と思って第一回しか見ませんでした。和田氏いわく売れ線の曲を作ってみたそうです。すっげぇポップソング。裏でリズム踏んでるんですけど、だれてないでかっこいいなぁってヨシフミさんのドラムには感服します。

 

しかぁし!なんかサビでの突抜けが欲しいんですよね、足りないのはそれ。サビで盛り上がってるようで盛り上がってない。それは、この手の曲に対するボーカルの未熟さっていうのもあるんだと思います。

 

結果シングルはあまり売れなかったと記憶しています。

 

Rain

お気に入りLv9

 

ビートルズからインスピを得たことは間違いない気がします。が、その影響は少ししかないでしょう、タイトル分ぐらい(笑)

 

昨日とか台風接近による雨でほぼ全身びしょ濡れになった自分ですが、そんなときってもうどうでも良くって逆に濡れるのが楽しくなっちゃうんですよね。傘もささなくていっか!とか、車の水しぶきをわざとあたりにいったりとか(馬鹿)

 

そんな感じのことを解説で言ってます。

 

この曲はギター(サウンドも演奏も)もカッコいいし、メリハリもあっていいなと。ギターソロに入るまでの展開はすばらしいですね。突き抜けてる感じもでてます。コーラスワークはこの頃の最高傑作ではないでしょうか?

 

この曲ならリピートしてても聴き飽きませんよ。

 

Listen

お気に入りLv5

 

林氏初の作詞作曲歌収録曲ファンのための曲でしょうサウンドはクリアでいい仕上がりになっているんですけどねギターの刻み方とか、音色とかふわっとしていて心地良いしドラムの演奏もドカドカやってるけどうるさくなくて心地良いし

でもねでもね…

 

林さんボーカリストじゃないからぁ(泣)

 

Touch Me

お気に入りLv8

 

こんな曲が入ってるとは思いもしませんでした。同時期にタナカ氏の「コーヒー付」ファルセットでちょっと解説でファルセットと見て臆しましたが、和田氏は上手く歌いますねsexyに(笑)

 

コード使いを色々知っている和田氏ならではの曲です。アコギの心地いい音と素敵なコード進行、そして盛り上がりのある展開。言うことナシ。第2弾系を作っていただけると嬉しい。

 

万華鏡へ

お気に入りLv6

 

万華鏡ワールドを上手く表現し切れていない気がする。ま、いいか。ライブで盛り上がればそれも万華鏡。ハーモニーによってサイケ感出してるんだけど、もっとビートルズのrainみたいにうねらせること出来なかったかなぁ…とメロディーにちょっといちゃもんつけてみたり(笑)

 

Groove Walk

お気に入りLv9

 

踊れるロケンローってなにやってんじゃい!とファンから???って疑問の声があがったに違いないであろう曲ですが、大好きです。エピック時代トライセラシングルでは1、2位を争うほど好きなのではないでしょうか?

 

確かこの曲を出したときに王様のブランチに出て和田さんがはっはーん!って感じで話して隣の二人がすっごく暗そうな感じでちょっと笑ってしまいました(笑)で、踊れるロックが、はっはーん!踊れるロックが、はっはーん!みたいなトークだったので(しかもちょっと緊張してるっぽい)視聴者はなんだこいつは!?と思ったに違いない。

 

踊れるロックというかポップミュージックでしょうね。リフが秀逸なんですよ、ゴリゴリしてるわけでもなくて、作れなくて中途半端なものに甘んじたわけでもなくて、この曲にはこれしかないってリフになっています。

 

メロディが声にあってるのも魅力の一つ。無理をした声というかJロックよりの声といいますか(この無理して出すようなのが個人的に嫌い)、そういうものがなくて、非常に安心して聴けます。あと、君といるから~♪のとこのコーラスは一緒にAh-って歌いたくなる。

 

New World

お気に入りLv8

 

これはいい。ただ12曲まで辿り着くのがこのアルバム難しくてなかなか聴く機会がないんですよ(笑)やりなれてるって言うんですかね?ロカビリーテイストが彼らによく似合ってる気がするんですよ。公式ホムペで「ダイナソー…」でしたっけ?クリックすると音楽が流れるやつがあるんですけど、あれとか自然体でやってる感じなんで、聴いててワクワクするし彼らが慣れてるから安心感が出てるんですよ。これもその安心感があって、一緒に楽しくなれる曲。

 

新しい世界。21世紀に突入したっていくことも、込められているんでしょうが、それだけでなく一人の人間である「和田唱」自身が突入する新しい世界。それを彼なりの言葉で歌詞にしていて、ただの若いさだけで突っ走るあんちゃんじゃなかったんだなぁと感心しました。

 

エンディングをすぐ終わらせたくなかったと解説に書いてありますが、もっとやっちゃっても良かった気がするんですよね、でもそういうのはライブでってことでしょうが。

 

総評 

そういえば、このアルバムのためにわざわざ金髪にしたんでしたっけ(笑)似合わね~!と思いました(笑)まぁ、でもそれが和田さんなんですよね。

 

やっぱり全部聴いていくのは辛い。後半はいいんですけど、前半がまとまりがなさすぎるというか、それで単調であるからか、だれてしまう。

 

それでもrainからの曲の展開はいいので、初めて聴く人はそこから聴いてもいいと思います。

 

ちなみに全曲解説片手に聴くことをおすすめします!ツッコミどころ満載(笑)!

 

解説

当人たちにとっては「黒歴史」的なアルバムなのかもしれません(後年、ポッドキャストで茶化せるぐらいには消化できていたみたいですが。)

 

バラエティ豊かなのでセカンドアルバムと大差ないとも思うのですが、当時の印象とこのアルバムジャケットのせいで「駄作(ダサく)」として捉えてしまっているのかもしれません。

 

光る曲もあるんですけど、表題曲がズッコケてる分、それに隠れてしまっているのかな。表題曲って大切なものなんですよね。