結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

納日迷走。

2011.12.29(木)

 

 

本編

 

目が覚めると足首が痛んでいた。

昨日のあのとき痛めたものか。痛みを堪えて起き上がると、非現実を彷徨う際に大量のエネルギーを消費したのか、私の体は熱を帯びていた。

 

昨日、仕事納めで人々が次々と帰宅していく中、私は新人の首にラリアットを喰らわせ、小気味良く喉骨を鳴らしてやりたい気持ちを必死に堪えていた。 終業時刻だというのに仕事をさーっぱりやっていなかったので、小馬鹿にした口調と鋭い言葉の刃を武器に駄目出しをしつつ作業を終わらせるよう仕向けていたのである。 終盤に差し掛かり、落涙しそうな気配を見せたので、仕事が終了した後、食事をご馳走することにした。 何か食べたいものがあるかと問うと、新人は31アイスクリームと答えるので、私は絶句した。

 

シュールな夕食を終えた後、帰宅するために電車に乗ると、途中駅で電車が止まった。 次の駅との間の踏切で人身事故が発生したため、乗車中の電車は折り返し運転とし、暫くの間運転を中止するとのアナウンスが入り、私は途中下車せざるを得なくなった。 アイスをダブルじゃなくシングルにすればよかった!アイスの組み合わせについて蘊蓄を垂れるんじゃなかった!と、後悔の念が積もるも、後悔してばかりでは家に帰れないので、変える手段を整理する。 家に帰る交通手段としては、

 

1、振り替え交通機関を利用する。

2、折り返し運転の電車で戻って別路線に乗り換える。

 

の2択であったが、混雑をさけることができそうになく、また、仕事納めの酔人達の狂気に巻き込まれるのも嫌だったため、私は第三の道を選ぶことにした。

 

3、隣駅まで歩く。

 

隣駅との間で人身事故となっているため、隣駅まで行けば家方面の折り返しの電車は走るはずと目論んだ私は、駅を颯爽と出、隣駅の方角から反対方向へと、喜劇的一歩を踏み出した。

 

解説

今でいう、「パワハラ」ってやつですね。この頃の私は人一倍仕事をして、人より抜きんでる力を身に着け、出世をして収入を増やすことを目論んでいた気がします。ゆえに、新人にも相当厳しかったのではないかと。

 

なお、この新人は私の指導が悪かったせいなのか、結局伸びることなく燻っているそうです。

 

ちなみにこの結末は、方角を間違えていたことに途中で気づいたので、隣駅までは歩けました。隣駅に着くころには電車は運行を再開していたため、そのまま電車に乗って帰ったというのが今の私の記憶です。