レビュー日:2007.3.11(日)
ドラゴンヘッド
高校の時、友人に激しく薦められた漫画が原作の映画。原作は、絵があんまり好きじゃなかったので、読んでません。
映画発表当時、SAYAKAが主演、映像がすごい!とかで何かと話題になっていたのだけど、まわりの評判は良くなかった気がする。
最近は評判の悪い物が本当に悪いものなのか、確かめるわけではないけれど、悪いといわれるものほど見てみたくなる。
悪い、と言われてみているせいか、意外に良かったりするのが面白い。期待して裏切られるのが怖いのか?(笑)
漫画なら「リュウの道」「サバイバル」「漂流教室」あたりが同ジャンル。
まあ、こうなるだろうな、という展開。やっぱり?の結末。ある意味、全編序章なんだよね、「こうなったから、どうするか?」ではなく「こういう状況になりました。」を2時間かけて追っていく形。
「リュウの道」のような小さな希望をたぐり寄せるものにしたいのか、「漂流教室」のように絶望的な状況であがきつつも絶望へ向かっていくのか、どっちつかずなのが歯がゆい。
希望につながるような物もなにもなくて、絶望的な状況を全編通して表現しているはずなのに、主人公たちが偶然に偶然を重ね生き残っていく。でも、生き残っていても何もできないし、何も見いだしていない。
そして、思いっきり浮いているラストのセリフ。「無理だろ。」と、ツッコミたくなった人はたくさんいると思う。
でも、やっぱり悪い悪いと言われているものは期待していない分しっかりと見ることができるもので、見て損はしませんでした。
残虐レベルもちょうど良かったし、映像も面白かったし。ただ、臭いがないよね。そこがリアリティに欠けていたかなぁと。
映画なんてほとんど見ていないのに偉ぶってみました。
考察
原作はどうなのかは知りませんが、自分で言っておいて「全編序章」という言葉がぴったりな作品だったと記憶しています。当時、原作のファンが多かっただけに映画版は酷評されていたような気が。
漫画の映画化は失敗することが多い気がしますけど、映画監督的にはチャレンジして見たくなるものなのでしょうか?それともいろんな力が働いて作らざるを得ないものなのでしょうか?
映画が良くて原作も良かったという作品があったかと心当たりを探しているのですが、ぱっと浮かんできません。そういうものなんですかね。