レビュー日:2007.10.14(日)
人生はドラマのようにうまくはいかない。そんな言葉をよく耳にするけど、これはドラマのせいで人生がうまくいかなくなってしまった僕の話だ
(作中より)
School Daze
もの凄く深刻で残酷な世界がコメディタッチで進んでいく。残酷な欠片を残しながら。
どう見たらいいか分からなくて、どう見ていいのか定められなくて、ものすごく恐くなった作品。
森山君の演技って、どっちに捉えて良いか分からないんだよね。コメディの中にもなにか暗い闇が垣間見えて。ウォーターボーイズぐらいしかちゃんとみてないんだけど(^^;
物語は主人公、晴生の生活と晴生が出演する、某熱血教師ドラマのパロディと思しき学園ドラマとが交互に流れるんだけど、晴生の生活もパロディドラマも恐いんだよね。当たり前の日常の中に狂気が渦巻いていて。特にノイローゼ調の感じが見ていられないぐらい恐くて。
時に弱者を励ます、悟ったようなメッセージが狂気を引き起こすこともある。そのことに対してメディア風刺をしているようでもあり、全体的に皮肉ったり批判しているようでもあり、単なるコメディ映画ではなかったな。
最後の最後がなければ、完全にサスペンスやホラーよりも恐い映画でした。
考察
コメディだと思って笑って楽しもうという気持ちで見たら、全然笑える要素が無くて少しトラウマになった映画でした。アニメのSchool daysといい、「スクールデイズ」っていう単語に対していい印象を抱けなくなりました。
そんな気持ちにさせるぐらいの力を持っている映画という話で、酷い出来なわけではないのです。かなりよくできている。単に、私が見たかったものと違うものだっただけで。