レビュー日:2006.2.19(日)
「Tommy」に続くロックオペラ「Lifehouse」(未完成のまま)の残骸を集めた1枚ながら「The Who」の最高傑作とピートが認める一枚。サウンド面ではシンセサイザーを用いて、テクノ的な要素を取り入れた。人気も演奏技術も絶頂期に発表されたロック史に残る1枚。1971年
Who's Next
当時ピート(G)はロックオペラの金字塔「Tommy」に続くロックオペラ「Lifehouse」制作に取りかかっていたが、その内容の難解さにメンバーがついていけず加えてピート自身も制作に行きづまり結局完成させることができなかった。
その「Lifehouse」のために作られた曲を集めた作品がこ?b>「Who's Next」
オリジナルは9曲。どの曲も作り込まれていて飽きがこない。(あ、無法の地帯は例外…)
この後バンドはハードロックに傾倒していってあまり自分としては面白くない方向に向かうのだがこのアルバムの曲群はハードロックまでいかないロックに仕上がっているので聴きやすい。
バラード系の曲が多いが演奏が激しいので「The Who」色をバラードの枠に埋もれず主張している。
Baba O'Rileyワクワクするシンセのループから曲が始まり演奏隊はシンプルな演奏に徹し(フーにしては)ロジャーのボーカルを際だたせている。
北海道旅行の時に聴きまくった(笑)
Bargainピートの商業に対する哲学が凝縮された一曲。今までのフーになかったアグレッシブな曲展開。ディストーションギターとドラムの絡みが面白い。
Love Ain't For Keeping2分間に凝縮されたアコギの演奏が絶妙。見習いたいものだ。
The Song is Overピアノがフィーチャーされている6分にも及ぶバラードピートのボーカルも円熟期を迎えているよなぁと思わせる1曲。盛り上がった部分はやっぱりフーだ。キースのドラムが程良いスパイスになっている。
Getting in Tune似たようなバラードが2曲続くけど飽きないのは、作り込まれているせいか。フーってドラムが凄いって言われるけどそのドラムの暴走をカバーできるトータル性がすごいと思う。よーく聴くと一番暴走してるのはジョンのベースのような気もしてくるし(笑)各パート牽制しあって誰かが暴走したときにサウンドを収束できる力を皆が持ってる。
Won't Get Fooled Again(無法の地帯)とにかく長い!それだけっ!中毒になるとずっと聴いていられるんだけど変化がないのであまり面白くないかなぁ…ライブだったら面白そうだ。
ロジャーのシャウトがかっこいいな。
ちなみにジャケットぱっと見、ものすごくかっこいいんですがよーく見ると…
お馬鹿っぷり全快(笑)
手と真ん中に立ってる石を見ると分かると思うんですが。。
考察
ザ・フーのいろんなアルバムを好きになったけど、最終的にはここに落ち着くのかもしれません。フーのアルバムは殆ど手放してしまいましたけど、これとTOMMYだけはSHM-CD版を所有しています。どんどん新しいマスタリングのモノが発売されていくから、売ってしまってもいいんですけど…。
北海道に2週間滞在したとき、借りたてのこのアルバムを聴きながら旅行していたことを思い出しました。北斗星号で迎えた朝に聴いたBaba O'rileyは感動的でしたよ。その後のBargainでまたテンションが上がったりして。
ジョンの歌、My Wifeが最高にクールなんで、妻のテーマにしてるんですけど、歌詞の中身知ったら怒られるんだろうなと思っています(笑)