結婚することも育休をとることも夢にも思わなかったあの頃

大学時代に書いていたブログ記事をリマスター及び考察しながら載せていこうと思います。恥ずかしい思い出や今より稚拙な表現等ございますが、ご容赦ください。

APPLE VENUS VOLUME 1 / XTC

 

レビュー日:2005.5.18(水)

 

 

 

APPLE VENUS VOLUME 1

たまにはバイン以外もレビューしたいなと思ったので、今回は「XTC」をレビューします。バインの西川さんが大好きなことで有名(いやもちろん普通に有名)で、このアルバムには発売に寄せて日本人のファン(ミュージシャン)達の声が寄せられています。一例をあげると、奥田民生氏やコレクターズの加藤さん、根岸さんや西川さんなどなど豪華(人にもよるかな…)

 

このCDは中古・廃盤セールで購入しました。価格は1500円(中古の割には高いなと思ったが、レンタルしてないし聴いてみたかったからいっかと)

 

細かな解説はこのCDを買うとついてくるので省きます(あまり詳しくもないのでというのもあるけど)現在は2人で活動してるみたいですね、他に「Black Sea」と「Oranges&lemons」を持ってるんですが、全て人数が違う…(一人ずつ減っていってる)。

 

「volume1」っていうことは2があるっていうことで、そちらも後々に買ったんですけど、個人的にはこっちの方がいいかなぁ。ということで一曲ずつの感想を。

 

River of orchids

川の流れを表現している楽器が素晴らしい。ずっと流れているこの音楽に病みつき、ヴァーヴのビタースウィートシンフォニーと一緒で何回でもリピートしたくなります。しかし、このアルバムを通して聴いた方が待ち受ける感動ははるかに大きい(ゆえに、いつも通して聴きます)

 

とても深いボーカルが絡み合って絡み合って繰り返して繰り返して

 

いや、もう何言ってんだか分からん(笑)けど感じられるのは川の流れと、その美しさ。日本語訳氏を見ても、わかんないけど伝わるのはその美しさ。

 

この曲でやられちゃいました、虜です。

 

I'd Like That

いいなーいいなー

こんなギターをひけたらいいなぁこんなにいい音を出せたらいいなぁ

 

切れのいいアコースティックギターから始まるカントリー?(じゃないか)風。パーカッションの音が素晴らしい。途中のフレーズで入る「ぱしっ」って音の爽快感がたまらないです。気づくと楽曲にのったこの音を聴きたくなる。

 

歌詞はいいなーッてずっと思ってる妄想青年みたいな感じなんですかね?ひまわりが前曲とつながっています。

 

Easter Theatre

1曲目が朝で2曲目が昼でこの曲は夜。そんな感じがするのは僕だけですかね?でも歌詞には黄金の太陽とかあるから違うか…。

 

この曲でカッコいいのはバックでなってるシンセ?もそうなんですけど、「stage left… stage right…」っていう歌詞でまるでリスナーにその場面を見せるかのようなヴォーカルの使い方がすばらしい。ホントに見えてる感じがしちゃいますもん、ステージの上で行われているものが。

 

ただ歌詞が微妙にやらしい、でもわけわからん、やらし…。

 

Knights in Shining Karma

この曲は「深夜の静寂」というか、自然の舞というか…。でも騎士達の歌であるという。インスピレーションが乏しいのか…的はずれです。砂漠っぽくもあるなぁ…。なんか、騎士っていうのを知ると、時代が中世に飛んでく…。

 

いいけど、コメントしにくいなぁ…。

 

Frivolous Tonight

優しい気分になれる曲です。短いけど、みんなで話し合ってワイワイしてる感じ。キーボードの響きとヴォーカルの響きが素晴らしくマッチしているし、とてつもなく暖かいなぁと。

 

「今夜の我々はあまりにも滑稽」といっているようにもう言いたいことぶっちゃけちゃってる見たいな感じ。酔いに任せてワーワーと

 

Green man

なかなかワイルドな、壮大な曲ですね、題名通り。映画のようなストーリーが浮かんできてグリーンマンが頭の中に思い浮かぶよう。パーカッションが素敵ですね、あとシンセで音に広がりを加えていて。鳥の声のような甲高いメロディーを奏でる音も効果的で。最後、フェードアウトしていった後に広がるシンセで感動。

 

歌詞見ながら聴くと、1本の映画を見た気分になれるはず、はず。

 

Your dictionary

アコギ主体の素晴らしい楽曲におかしな歌詞を乗せてしまう。でもそれは滑稽なわけではなくて世界観みたいなものがそこにあらわれている。広がりを見せる楽曲の世界に引き込まれて気づくと終わっているという、誰にも真似できないのではないでしょうかこんなの。最後のなんて溜息が出るぐらい最高。

 

で、ここまできて素晴らしいなと思うのはヴォーカルのハーモニーです。他の音に負けないぐらい厚いし、だからといってカクカクしてる訳じゃない。コーラスと混じり合うところでは声は楽器の一つの音として認識してしまうぐらい美しいんです。歌と楽曲が融合しているっていうか、なかなかできないことですよね。

 

Fruit Nut

なんかビートルズっぽい(笑)。題名見るといろんな色が浮かんでくるんですよね、太陽の下色々な作物を育てていて、それに水をやっているとその水が虹を表現するような(わけわからん)。

 

ポップなキーボードがこの曲のキモです。

 

でも歌詞で「僕は気が狂っている。」って平気で言っちゃう…。哲学ですよね盛り込まれてるのは。繰り返すフレーズによりそれをループさせて深みを持たせている。

 

I can't own Her

繰り広げていって、また同じフレーズに戻る時に鳥肌全開。しんみりと終わってまた鳥肌。この曲から3連続バラードです。しつこくなると思いがちですが、そうでもないんですね。展開が素晴らしいせいかもしれない。

 

歌詞は一度読むべきです。妄想青年の突っ走りかと思いきや、そうでもない。深いですねとにかく。彼らの詩は様々な要素を盛り込んであると聞いています。暗喩から比喩から、マニアックまで…。

 

Harvest Festival

収穫祭ってウキウキしません?それでいて神秘な感じ。ありがとうございますって神に祈りを捧げるような。神が微笑んでいるのが感じられるような曲です。そんな心境を歌っていると感じます。

 

最初はみんなで祈っているように静かなんですけど最後は祭らしく笛の音がきこえたりそしてまた素晴らしいハーモニー…素敵すぎ。

 

The Last Balloon

最後は風船に乗って宇宙に飛んでいけるような感じアルバム全体を通して聴いてると、現実世界から知らぬ間に別の世界に飛んでいってたのに、それに気づかずに引き込まれていたことをこの曲にで気づかされます。そして、最後の風船に乗ってみんなにお別れ。淡々と刻むバックサウンドと哀愁っていうのかな?それを帯びたヴォーカル。一種の寂しさを感じずに入られません。まだまだここにいたい。ここでずっとみんなと曲を聴いていたいっていう。

 

そしてフェードアウト…

歌詞は読んで欲しい。説明するのがもったいない…(説明する能力を持たない)。

 

総評 

このアルバムはできすぎですね、お気に入りLvを入れなかったのはどれも素晴らしいから!(ってかつけられません)アルバムを通して聴いた場合は満点ですよ。個々を評価するよりも全体を捉えた評価しかだせませんってぐらい、一度きいとけっていう。

 

考察

この後、XTCのオリジナルアルバムを集めました。他のアルバムは手放しましたが、XTCは手放してないんですよね、何故か。

 

この時はWASP STARよりもAPPLE VENUSの方が好きと書いていますが、今はWASP STARの方が好きです。XTCのアルバムで一番好き。stupidly happyを結婚式の1.5次会で使ってしまうぐらい。

 

「歌詞を読んで欲しい」と頻りに歌詞について言ってるのが印象的でした。今はあんまり歌詞を気にしないので。いつからか歌詞を追うことに「疲れてしまう」ようになって、深読みしたり意味を考えることを辞めたんです。