2005.10.5(水)
ネイキッド・マン
目が覚めるとそこには上半身裸の男が立っておりました。
教育実習打ち上げ
先日、教育実習が終わりまして、その打ち上げが学科で開かれました。最初のビールを口にした途端、今日はお酒が進まない日だなと思って、少し控えめに飲んでいました。でも、「あ~、(実習が)終わったんだなぁ」という解放感はありました。
向かいの席に目をやると、酒を浴びるように飲み、飯を喰らいながら男論を語り出す、友人Oがおりました。「今日は調子いいんだなぁ~」と微笑みながら眺める僕。
打ち上げが終わり…
楽しい打ち上げもあっという間に過ぎ、お開きの時間になってしまいました。帰る人は帰り、その場に残った6人で友人H宅に向かおうとしていたとき、明らかに様子がおかしい友人O。
「ひ、ひざがわらってる~。」
と、傘を杖のようにして、フラフラする友人O。
「こ、コンビニ行くぞ…」
と、コンビニとは逆の方向に歩みを進めます。
これはさすがマズいのではないか?と思ったので、残りの4人に先に友人H宅に向かわせ、Oに付き添って最寄りのコンビニまで行きました。コンビニに着くなり一目散にトイレに向かうO。
しかし、残念ながら男子トイレには先客がいたのでした。「ああ、無念…」と思ったのもつかの間、Oは限界を超えてしまいそうな自我に逆らえず、なりふりかまわず女子トイレに入ってしまいました!!
そこにさっき打ち上げにいた女子が居合わせており「O君が女子トイレに入ってる~!」と僕に対し不敵な笑みを浮かべておりました。Oよ…明日から多分この話で持ち切りだぞ…と彼の近い将来を心配する僕。
H宅へ
その後、少しすっきりしたOと一緒に友人H宅に向かう途中、Oにいつからヤバかったのか聞いてみると、序盤にウイスキーのロックを一気した時点でキていたとのこと…。だから普段はおとなしく羊の皮を被っている君があんなに饒舌だったのね…。
友人H宅に着くなり勝手に寝室で横になるO。そうして暫くすると、おとなしく寝息を立て始めました。僕もようやく一息つけることとなり、リビングで談笑していたのですが…。
突然異臭が漂ってきたのです。
スリーピングリヴァース
まさか、スリーピングリヴァース!?
危険を察知して外に避難する女性2人と僕。
困惑する友人H
Oの様子を確かめる果敢な友人M
様子を見て戻ってきたMは神妙そうな顔で僕たちに
「そこには海が広がっていた…」
と告げたのでした。
事後
気落ちする友人H、時間は戻らないと慰めるM。完全にひいている女性2人と、もらいリヴァースをしまいと必死に耐える僕。
寝室の窓を開け、リビングと遮断し、なんとか臭いを最小限に押さえ会話再開。あまりのショックと酔いで、眠りという現実逃避をする友人H。帰り支度をする女性陣。
見送りをする僕とM。「明日は早く帰ろう…。」2人でそう誓いあいました。
そして、リビングで雑魚寝をしました。スリーピングリヴァースの臭いより玄関の方がまだマシと、玄関を寝床にした僕は5時間ほど眠った後、携帯のアラームで目が覚めました。
翌朝…
起き上がると、閉じていたはずのリビングと寝室の間の扉が開いており、そこに上半身裸の男が立っていました。僕はまだ夢を見ているのかと思ったのですが、それは友人Oだったのです…。彼は醜い中年体をさらけ出し、そこに立ちすくんでいたのです。
Mは既に起きていて、笑っていました。僕も笑いました。気づくと友人Hも現実の世界に戻ってきていました。
皆、笑うしかなかったのです。しばらくOの弁解を聞いた後、僕ら3人は外に出て朝の新鮮な空気を吸いました。
つづく
考察
おそらく、Oの大学時代最大の汚点なのではないでしょうか?彼もまさかこんな結末は予期していなかったはずです。
後日談ですが、私も別の友人宅でスリーピングリヴァースをすることになります。その時介抱してくれたのはOでした。持ちつ持たれつということでしょうか。
そしてOと私はスリーピングリヴァースブラザーズと名乗ることになるのですが、それはまた別の話。
一緒にディズニーシーに行く伏線は、こんなところにあったのかもしれませんね。
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